プリウスPHVは、その高い燃費性能と先進的なハイブリッドシステムにより注目を集める一方、「燃費が悪いのではないか」と気になる方も多いようです。
本記事では、プリウスPHVの実燃費や「リッター何キロ走るのか」について、具体的なデータをもとに詳しく解説していきます。
また、60プリウスPHEVとの実燃費比較や、ガソリンのみでの走行時の燃費、充電しない場合の影響についても触れ、車の欠点や電気代の目安についてもご紹介します。
さらに、プリウスPHVの燃費の良い走り方についても実践的なポイントを解説するので、購入検討中の方にも有益な情報を提供します。
プリウスPHVの燃費が悪いのは本当か？
- プリウスPHVの燃費が悪いのは本当か？
- プリウスPHVの実燃費はどれくらい？
- プリウスPHVのリッター何キロ走る？
- 充電しない場合の燃費はどうなる？
- プリウスPHVの満充電時の電気代は？
- ガソリンのみでの燃費はどうなる？
プリウスPHVの実燃費はどれくらい？
プリウスPHV（プラグインハイブリッド車）の実燃費は、一般的に運転条件やモードの選択によって大きく変動します。
通常、プリウスPHVはガソリンエンジンと電気モーターの両方を使用するため、電気を使用する割合が高いほどガソリン燃料の消費が抑えられ、結果的に高燃費が実現します。
まず、プリウスPHVのWLTCモード（国際標準の燃費試験基準）によるカタログ燃費は26.0km/Lとされていますが、実際の走行条件ではこれを下回ることが一般的です。
例えば、市街地での頻繁な加減速や信号待ちが多い環境では、バッテリー残量が減ると自動的にガソリンモードに切り替わるため、カタログ値より低めの燃費になることが多いです。市街地走行での実燃費は約23.7km/Lが目安となります。
一方で、郊外走行などで加速・減速が少なく一定の速度を保ちやすい場合、電力を効率的に利用できるため、28.7km/Lに近い実燃費が得られやすくなります。
また、高速道路のように電力消費が増えがちな環境では、ガソリンエンジンとの併用が頻繁になるため、実燃費は約25.5km/L前後に落ち着きます。
プリウスPHVのバッテリーを最大限活用する運転を心がけることで、カタログ値に近い燃費に到達することも可能ですが、あくまで走行環境や充電の頻度に依存します。
そのため、プリウスPHVの実燃費は、おおむね20km/L台後半であると理解しておくとよいでしょう。
プリウスPHVのリッター何キロ走る？
プリウスPHVは、電力とガソリンのハイブリッドシステムにより、1リットル当たり約26kmから30kmの走行が可能です。
この燃費性能は、電気を効率的に使った走行モードの活用や、走行シーンに応じたモード選択により実現されています。
カタログ燃費での最大数値はWLTCモードで26.0km/Lですが、17インチタイヤ装着車などでは、より高い30.1km/Lも可能です。
燃費効率を上げるためには、EV（電気）モードを使用することが推奨されます。
EVモードでは、電池容量が十分な場合、87km程度までの走行が可能です。
この際、ガソリンを全く使用せずに走行できるため、特に短距離走行が多い場合には燃費効率が上がり、1リットル当たりの走行距離を実質的に伸ばせます。
さらに、通勤や近距離の買い物など、日常的な使い方においては、毎晩充電することで、ほとんどの走行を電気のみで完結させることができます。
一方、ガソリンモードのみでの走行では、燃費はやや低下し、20km/L台に落ち着くケースが多いです。
ただし、燃費に影響を与える条件は多岐にわたるため、リッター当たりの走行距離を最適化するためには、こまめな充電や電気走行モードの積極的な利用が鍵となります。
プリウスPHVは、こうした選択肢に応じて燃費性能を調整できる点で、他の車種と比較しても非常に優れた省エネ性能を持っているといえるでしょう。
充電しない場合の燃費はどうなる？
充電をせずにプリウスPHVを利用した場合、燃費はガソリンエンジンに頼る時間が増えるため、通常のハイブリッド車と同様に燃費が低下します。
プリウスPHVは、バッテリーに蓄えられた電力を駆動用に使用するため、EVモードを有効活用することで高燃費を実現しますが、充電がないとその利点が活かせなくなります。
ガソリンエンジンだけで走行する場合の燃費は、約16km/Lから20km/L前後が一般的です。
この数値は、プリウスの通常のハイブリッドモデルと比較すると劣るものの、従来のガソリン車に比べれば依然として優れた燃費です。
ただし、ガソリンエンジンだけでの走行に頼ると、満充電での走行に比べて効率が下がるため、バッテリー充電が車の燃費効率にいかに貢献しているかがわかります。
また、充電をしない場合は、プリウスPHVが持つ電動走行のメリットが得られないため、特に市街地での短距離走行や頻繁な発進・停止が多い走行シーンでは燃費が低下しやすくなります。
このため、充電設備がある場合は積極的に充電を行い、可能な限りEVモードを活用することで、プリウスPHV本来の燃費性能を引き出すことが可能です。
プリウスPHVの満充電時の電気代は？
プリウスPHVの満充電時の電気代は、電力料金や充電環境によって変動しますが、一般的な家庭用電力（深夜の割安な電力料金を活用した場合）で充電すると、1回の充電あたり約200円程度で済むことが多いです。
プリウスPHVのバッテリー容量は約13.8kWhで、これを基に計算すると電気料金の単価次第で金額が決まります。
例えば、1kWhあたりの電気代が27円と仮定した場合、13.8kWh × 27円で約373円となります。
しかし、多くの電力会社が提供する「夜間料金プラン」を活用すると、深夜電力の単価がさらに抑えられ、1回の充電費用をおおよそ200円前後に抑えることができます。
この満充電でプリウスPHVはおよそ60～80kmほどの走行が可能で、これを1kmあたりの費用に換算すると、非常に経済的です。
また、充電環境も電気代に影響を与えます。
自宅に専用の充電設備を設置している場合や、公共の急速充電器を利用するケースでは、料金体系が異なることが多いです。
公共の充電スポットを利用する際は、1回あたりの料金が割高になる場合があるため、長距離移動が多い人は特に自宅充電とのバランスを考えることが大切です。
このように、プリウスPHVの満充電時の電気代は、充電の方法や電力プランを工夫することで、より低コストに抑えることが可能です。
ガソリンのみでの燃費はどうなる？
プリウスPHVをガソリンエンジンだけで走行させた場合の燃費は、通常のハイブリッド車と比べやや劣る傾向があります。
これは、PHV（プラグインハイブリッド）仕様の車両がバッテリーと電動モーターを積んでいるため、通常のハイブリッド車よりも車体重量が増していることが主な理由です。
通常、ガソリンのみでの走行燃費はおおむね16km/Lから20km/Lと見込まれています。
プリウスPHVは、本来バッテリーの電力を活用した走行で燃費効率を高める設計となっているため、電力を使わずにガソリンエンジンのみで走行すると、本来の設計による高い燃費性能が発揮しきれません。
しかし、ガソリンのみでも依然として一般的なガソリン車と比べて優れた燃費性能を維持しています。
また、ガソリンモードでは高速道路などの長距離移動でも燃費が安定しやすい点が特徴です。
短距離での頻繁な停止や発進が少ないため、エンジン効率が最適化され、燃費が伸びやすくなります。
都市部での走行よりも、むしろ長距離移動においてガソリンのみでの走行が向いていると言えます。
プリウスPHVの燃費が悪いと思われる理由
- プリウスPHVが売れない理由と欠点
- 60プリウスPHEVの実燃費と比較
- プリウスPHVの燃費向上のための走り方
- プリウスPHVはPHV燃費ランキングでどう評価される？
- プリウスPHVの燃費に関する口コミの真実
- 燃費以外のメリットとデメリット
プリウスPHVが売れない理由と欠点
プリウスPHVが売れない理由や欠点には、いくつかの要因が挙げられます。
まず第一に、販売価格の高さが影響しています。
PHV車両には大型バッテリーや高性能な電動モーターが搭載されており、これが製造コストの増加を招きます。
その結果、通常のハイブリッド車に比べて販売価格が割高となり、購入者にとってのハードルが高くなってしまうのです。
また、PHV車両に対する補助金や税制優遇があるものの、地域によってはその額が不十分であるため、購入コストの負担感が大きくなる場合もあります。
次に、充電設備の普及状況も売れ行きに影響を与えています。
PHVの魅力を最大限に活かすには、定期的な充電が欠かせませんが、充電スポットが少ない地域ではそのメリットを十分に享受できません。
特にアパートや集合住宅に住む方々にとっては、自宅での充電が難しい場合が多く、PHVの利便性を感じにくいという問題があります。
さらに、長距離を走行する際にはガソリンエンジンの介入が多くなるため、電気のみで走行できるEVと比較して「燃費の良さ」を十分に感じられないという声も少なくありません。
さらに、ユーザーのメンテナンスに対する懸念も指摘されています。
PHVはハイブリッド車と比べて構造が複雑であるため、整備や修理のコストが高くなる傾向があります。
特に、故障時のバッテリー交換や電装系のトラブルは修理費用が高額になることがあるため、維持費への不安が購入をためらわせる一因となっています。
以上のような理由から、プリウスPHVは一定の魅力を持ちながらも、その利便性を最大限に享受できないと感じる消費者にとっては、購入の判断が難しい車種となっているのです。
60プリウスPHEVの実燃費と比較
「60プリウスPHEV」として知られる最新モデルは、従来のプリウスPHVと比べて燃費性能の改善が見られるモデルです。
実燃費は使用条件やドライバーの運転スタイルによって異なりますが、一般的にはEV走行とハイブリッド走行を組み合わせた場合、リッターあたり25kmから35km程度の実燃費が期待できるとされています。
特に短距離移動が多い都市部での使用では、電動モードの活用頻度が高まるため、燃費効率が大きく向上します。
一方で、長距離移動時や高速道路を使用する場合、電池が切れた状態でのハイブリッド走行が中心となるため、通常のプリウスハイブリッドモデルと同程度の燃費性能（20km/L前後）になることが多いです。
しかし、60プリウスPHEVでは最新の燃費改善技術が施されており、電力回生システムやエンジンの効率向上によって、従来モデルと比べてハイブリッド走行時の燃費も若干向上しています。
また、この60プリウスPHEVには、充電頻度や走行モードの最適化をユーザーにアシストする機能が搭載されており、運転習慣に応じた燃費向上が可能です。
このため、従来のプリウスPHVよりも走行条件に左右されにくく、安定した燃費性能が期待できる点が特徴です。
購入前には自分の走行スタイルに合うかどうかを検討し、燃費性能の改善ポイントを押さえておくことが重要です。
プリウスPHVの燃費向上のための走り方
プリウスPHVの燃費を向上させるためには、いくつかのポイントを押さえた運転方法が効果的です。
まず、低速での走行や発進・停止が多い市街地走行では、EVモード（電動モード）を積極的に利用すると良いでしょう。
充電が十分であれば、電動モードを活用してガソリン消費を抑えることができるため、総合的な燃費向上に繋がります。
次に、加速や減速の際は「エコドライブ」を心がけることが重要です。
急発進や急加速は燃料を多く消費する原因となるため、アクセルを優しく踏み、徐々に加速するようにすると、ガソリンと電力の両方を節約できます。
また、回生ブレーキを活用することでバッテリーにエネルギーを蓄えることができるため、ブレーキを活かした運転も効果的です。
さらに、高速道路での長距離移動では、ハイブリッドモードを利用しつつ、一定速度を保って走行することが推奨されます。
定速走行を心がけることで、エンジンの負担を軽減し、燃費効率が安定します。
特に高速での「惰性走行」や下り坂でのアクセルを抑えた走行は、燃料消費を抑え、燃費向上に役立ちます。
これらの運転方法を取り入れることで、プリウスPHVの燃費性能をさらに引き出し、経済的な運転が可能になります。
プリウスPHVはPHV燃費ランキングでどう評価される？
プリウスPHVは、さまざまな燃費ランキングで上位に位置づけられていることが多く、特に日本国内のPHV（プラグインハイブリッド車）カテゴリでは高い評価を得ています。
ランキングの基準としては、カタログ燃費や実燃費、さらに充電状態でのEV走行可能距離が考慮されることが一般的です。
プリウスPHVは、日常的な短距離移動においてはEVモードでの走行が可能なため、日常使いの燃費効率が非常に高いとされています。
ランキングにおいて評価されるポイントの一つとして、プリウスPHVはEVモードでの走行可能距離が50km以上確保されている点が挙げられます。
この距離は、日常の通勤や買い物などの短距離移動には十分であり、ガソリンをほとんど消費せずに移動できるため、日常的な燃費性能が特に高く評価されています。
また、エンジンが必要な長距離走行や高速道路での走行時も、ハイブリッドシステムによって燃費を効率的に維持するため、一般的なガソリン車や従来のハイブリッド車と比べても優れた燃費性能を発揮します。
一方で、ランキングによってはプリウスPHVが同カテゴリーの他のPHV車と比べて、若干低評価となることもあります。
その理由には、充電環境が整っていない場合や長距離走行時にエンジン主体での走行になると、他のPHV車に比べて燃費がやや劣る場面があるためです。
しかし、都市部での使用がメインとなるユーザーにとっては、プリウスPHVは総合的に高評価される燃費性能を備えていると言えるでしょう。
プリウスPHVの燃費に関する口コミの真実
プリウスPHVの燃費に関する口コミはさまざまですが、その多くは「思ったよりも燃費が良い」「日常の短距離移動で燃料をほとんど消費しない」という好意的な意見が目立ちます。
ユーザーの中には、EVモードでの走行可能距離が50km以上あるため、通勤や買い物程度の距離であれば完全に電気のみで走行でき、ガソリンをほとんど使わないと報告する人も多くいます。
特に、都市部で充電環境が整っている場合、電動モードのみでの使用が可能であり、経済的なメリットを享受できるとの口コミが多く見られます。
一方で、長距離運転や高速道路の利用が多いユーザーからは、充電が切れた際のハイブリッド走行での燃費が期待よりも低いと感じるケースも報告されています。
ガソリンモードでの走行になると、通常のハイブリッド車と同等か、それにやや劣る燃費性能になることがあるため、この点については改善の余地があると指摘する声もあります。
また、寒冷地ではバッテリーの持ちが悪くなるため、電気モードの恩恵を受けにくい場合もあると口コミで言及されています。
口コミの真実として、プリウスPHVの燃費性能は、日常的な短距離移動が主であれば非常に優れていますが、充電の頻度や走行条件によって評価が分かれる部分があることは確かです。
購入を検討する際には、自己の生活環境に合わせて燃費性能の特徴を理解することが重要でしょう。
燃費以外のメリットとデメリット
プリウスPHVには、燃費以外にもさまざまなメリットとデメリットがあります。
まず、メリットとしては「静粛性の高さ」が挙げられます。
電動モードでの走行時はエンジン音がないため、市街地走行や夜間の運転で特に静かに走行でき、乗員にも周囲にも優しい仕様になっています。
また、エンジンを使わない分、振動が少なく、滑らかな運転ができる点も評価されています。
さらに、充電ができる環境があれば、ガソリン消費を抑えることができ、経済的なメリットがある点も大きな魅力です。
デメリットとしては、まず「充電環境への依存度」が挙げられます。
自宅や勤務先での充電環境が整っていないと、電動モードのメリットを最大限に活かせないため、PHVならではのメリットが減少します。
また、充電時間が長くかかるため、急な長距離移動にはやや不向きと感じる人もいるでしょう。
さらに、車両価格が通常のハイブリッド車よりも高めに設定されているため、初期費用が大きな負担となる可能性があります。
また、メンテナンスや修理の際のコストも一つのデメリットです。
PHVは複雑な電動システムとバッテリーを備えているため、故障時には修理費が高額になる可能性があり、維持費の面で不安を抱くユーザーも少なくありません。
こうした燃費以外のメリット・デメリットを理解した上で、自分の生活スタイルに合った選択ができるかどうかを検討することが、プリウスPHVを購入する際の重要なポイントとなるでしょう。
